名古屋市西区にある『サンゲツ名古屋ショールーム』では、住宅施工やリフォームに携わるお仕事をされている方や、インテリアコーディネーターといったプロユーザー向けに様々なセミナーが予約制で定期的に開かれています。
その内容も、カーテンの選び方やコーディネートの基礎セミナー、リノベーションセミナーまで様々。
今回はその中から、カラーの心理効果やコーディネートの基礎を学べる『カラーコーディネートセミナー』に参加してきました!
\おしゃれなお部屋の床づくり/
もくじ
- 1 サンゲツのカラーコーディネートセミナーってどんな内容なの?
- 2 日常の生活に役立つインテリアカラー
- 3 色相環と生理的補色とは
- 4 インテリアコーディネートに役立つ配色の種類について
- 5 色を使ったコーディネートの基本 色相・明度・彩度とは
- 6 まとまりの配色でお部屋に一体感を持たせたコーディネート
- 7 反対の色相を使ってきわだちの配色
- 8 インテリアの配色は3色にまとめることがおすすめ!
- 9 インテリアイメージとカラーの持つ効果で理想のお部屋作り
- 10 2019年を表す色はアウェイクニングオレンジ
- 11 2019年秋冬トレンドカラーは身体で感じて心動く色
- 12 インテリアをカラーコーディネートして、理想のお部屋作りを叶えよう
サンゲツのカラーコーディネートセミナーってどんな内容なの?
今回のセミナーもプロユーザー向けのものですが、対象は「これからカラーの勉強を始める新入・新任社員向け」ということで、カラーコーディネートの基礎から教えてもらえるセミナーです。
『カラーの持つ心理的効果』や『インテリアコーディネートに役立つ配色』、『インテリアイメージとカラー』などを教えてくれるセミナー内容でした。
インテリアに役立つ、カラーコーディネートセミナーの内容をまとめてみました!
日常の生活に役立つインテリアカラー
人間が情報を得るとき、視覚から得る情報が約87%と一番多いそうです。
また、同じ色を好む人には、共通の性格があると言われるように、それぞれのカラーには特色があります。
赤色はパワーを生む色 活動的な場所に取り入れると効果的
赤色は興奮作用アドレナリンが出る色です。
赤色を好む人の性格は、明るく開放的、好奇心旺盛、細かいことを気にしない、などがあげられます。
赤色の効果的な使い方は、活動的な部屋に用いる。
スポーツをするときの服に取り入れるといったように動きのあるときに取り入れるのが良いです。
ピンク色は若返りの色 肌の潤いが期待できる
女性ホルモンを促すエストロゲンが出る色です。
ピンク色を好む人の性格には、ロマンチスト、甘えん坊、などがあげられます。
ピンク色の効果的な使い方は、寝室のファブリックに用いること。寝ている間に肌が潤って若返りの効果が期待できます。
オレンジ色は食欲を生む色 明るい性格のイメージ色
オレンジ色は食欲増進ホルモンのインスリンが出る色です。
オレンジ色を好む人の性格には、明るい性格、目立つのが好き、などがあげられます。
オレンジ色の効果的な使い方は、食事をするダイニングルームなどで用いること。 特にランチョンマットなどの小物使いにおすすめです。
しかし、洋服全体にオレンジ色を使いすぎると、おしゃべりな印象を与えてしまうので注意が必要です。
黄色は陽気で上昇志向をもたらす明るい気持ちになれる効果色
黄色は明瞭で明るい気持ちになるエンドルフィンが出る色です。
黄色を好む人の性格は、ポジティブ思考。 黄色の効果的な使い方は、リビングやカーテンなどに使うと明るい気持ちになります。
中国では好まれる色とされていますが、昔のヨーロッパでは宗教上、忌み嫌われる色でもありました。
緑色は落ち着きと安らぎを感じさせる色 回復力を高める効果色
緑色はストレス解消ホルモンのアセチルコリンが出る色です。
緑色を好む人の性格は、優しく穏やか。
緑色の効果的な使い方は、リラックスをしたい場所につかってみること。
副交感神経に働きかける効果があることからやけどや潰瘍にあてると早く治癒した例もあります。 回復力が落ちたときなどに用いると良い色です。
青色は神経を和らげる色 誠実でまじめな人が好む色
青色は集中力アップ&血圧を下げるセロトニンが出る色です。
青色を好む人の性格は、誠実でまじめ。慎重に物事に対処します。
青色の効果的な使い方は、興奮を抑えたいとき、何かに意識を集中させたいときに使うことです。
また、黄昏時に見やすい色なので、交通事故の回避に役立つ色です。
紫色は自己治癒力を促す色 思考や意識を活性化させる効果
紫色は思考や意識を活性化するホルモン、ノルアドレナリンが出る色です。
紫色を好む人の性格は、美意識が高く、上品で、格が高いものを好む傾向があります。
紫色の効果的な使い方は、プライベートの寝室や洗面所などがおすすめです。
色相環と生理的補色とは
色をグラデーションのように円形に並べたものを『色相環』といいます。
色相環で、ある色の反対側の位置関係にあたる色を補色といいます。 例えば、12時の方向にある黄色の補色は6時の方向にある濃い青色が補色になります。
また、補色は疲れた目を癒す効果もあります。
例として、病院の手術室があげられます。
医者は手術中に血液を見るために、白い床壁だと赤色の補色である青緑の残像がちらついてしまうことがあります。
そのため、手術室の壁や床を最初から緑にしておくとちらつきを抑えられる効果があります。
インテリアコーディネートに役立つ配色の種類について
インテリアをコーディネートするにあたって、知っていると役立つ配色です。
赤色やだいだい色などの暖色
暖色は赤・橙・黄色などの暖かみのある色のことを言います。
進出色と言われ、迫ってくるように感じる色。
日当たりの悪い部屋はインテリアに暖色を用いるとこで、日当たりの悪さをやわらげることができます。
あたたかみ、存在感がある配色です。
青色系の寒色
寒色は青緑・青・青紫など冷たさのある色のことを言います。
後退色と言われ、少し遠ざかっているように見える色です。
日が入りすぎて、暑い部屋などにおすすめ。 涼やかな、クールな配色です。
緑色を中心とした中性色
中性色は黄緑・緑・紫などの色を言います。
夏でも暑すぎず、冬でも寒すぎず。
1年通して過ごしやすい部屋になるので、おすすめの配色です。
暖色や寒色の効果について
暖色と寒色とでは、体感温度が2~3度も違うと言われています。
また、重い色(黒やグレーなど暗い色)は進出色、軽い色(白や明るい色)は後退色です。
天井は一般的に明るい色の後退色を使うと、その部屋自体が広く感じることができます。
そのため一般的には、天井に明るい色を使うと良いとされています。
寝室や居酒屋など、落ち着いた雰囲気にしたい場合には、あえて天井を重い色にしても良いです。
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色を使ったコーディネートの基本 色相・明度・彩度とは
色を使ってコーディネートする場合、色相、明度、彩度、トーンなどを考える必要があります。
上の図を使って説明をしてみます。
色相とは、赤・黄・緑などの色合い。図では色相が赤色になります。
明度とは、色の明るさの度合い。(縦列)
白色に近づけば高明度、黒色に近づけば低明度となります。
彩度とは、色の鮮やかさの度合い。(横列)
色相の色に近づけば高彩度、暗く黒色に近づけば低彩度になります。
トーンとは、明度と彩度を組み合わせた色の調子のこと。
明度対比とは、明度の違った色を比べると、明度の差が大きく見える現象です。
彩度対比とは、彩度の異なる色が影響しあって、鮮やかさが変わってみえることです。
色相対比とは、隣り合う色同士が影響しあって、色相が少しずれて見える現象です。
まとまりの配色でお部屋に一体感を持たせたコーディネート
お部屋の雰囲気やインテリアを、まとまった感じに見せるにはどのようにしたらよいのでしょうか。
同一色相でまとめる
まず色相は変えずに、明度と彩度の違う色を組み合わせる配色でコーディネートをしてみます。
まとめやすい配色ですが、落ち着きすぎる場合もあります。 そういう時は、反対色のアクセントをつけると良いです。
類似色相でまとめる
色相環で隣り合うような、似た色相で組み合わせる配色。
合わせても違和感が出にくい配色です。
同じような面積だと面白みがなくなるので、使用面積に差をつけることがおすすめ。 メインの色味を決めて、配分を調整するとよいでしょう。
同一トーンでまとめる
同じトーンで合わせてイメージを統一する配色。
失敗の少ないコーディネートになります。 たくさんの色味を使うことができます。
反対の色相を使ってきわだちの配色
お部屋の雰囲気やインテリアを目立たせるようにしたい場合は、どのようにしたらよいのでしょうか。
反対色相できわだたせる
反対の色相を使うことでお互いを引き立たせる配色となり、色を際立たせます。
同じ色ばかりでつまらないときのアクセントにおすすめ。なので、個性的な仕上がりになります。
メインで使うカラーを決めて、どちらかの色を差し色にする程度にしましょう。
明度・彩度が高い色ばかりだと疲れてしまうので気を付ける必要があります。
日本人の多くが好むのは『まとまりの配色』だそうです。 上手に『きわだちの配色』を取り入れることで、オンリーワンの空間が演出できますね。
色には、それぞれの意味や特性、心理的効果があることが分かりました。
また、それぞれの色同士を配色することによってもたらされる心理的効果も学び、インテリアコーディネートを考える上で、「色」同士の組み合わせ効果を上手に使うことがいかに大切か、よく分かりました。
インテリアの配色は3色にまとめることがおすすめ!
では、実際のインテリアで配色を考える場合、どのような点に気を付けたらよいのでしょうか。
インテリアの配色では、部屋に使う色は3色くらいがよいとされています。 また、その3色を使う割合も気をつける必要があります。
床や壁、天井などベースカラー(基調色)となる広い面積に使う色は約70%にしましょう。 ベースカラーは存在感のない白など、明るい色が良いです。
カーテンや家具などアソートカラー(配合色)は約25%にしましょう。 住む人の趣向色を表現するカラーです。
インテリアの小物やソファに置くクッションなどのアクセントカラー(強調色)は約5%にしておくのがベスト。 空間にアクセントをつけるスパイスのようなカラーです。
インテリアイメージとカラーの持つ効果で理想のお部屋作り
どんなお部屋のインテリアにしたいかのイメージがわいてきたら、そのイメージに合う色を組み合わせることで、理想のお部屋に近づきます。
クールで機能的なイメージを持ったモダンイメージ(モノトーン・グレイッシュトーン)
クールでシャープ、機能的なイメージのモダンスタイル。
柄は、ストライプ、無地、幾何学柄などもあります。 水回り光沢感のあるもの人気です。
落ち着きあるお部屋にはナチュラルイメージ(アイボリー・ベージュ・橙~黄緑の中間色トーン)
素材感のある無地や丸みのあるデザイン、草などの自然モチーフを用いると良いです。
織物調だったらざっくりとしたテイストがイメージに合います。
女性のプライベートなお部屋を彩るエレガントイメージ(グレイッシュカラー・ラベンダー・淡いピンク・ブルー)
女性らしく優しい、フェミニンな印象のインテリアイメージ。
使われるデザインは花柄や輪郭の淡い抽象的な柄です。 プライベートな空間や寝室にも向いています。
豪華さをかもし出すクラシックイメージ(ワインレッド・ダークグリーン・ブラウン・ゴールド)
ゴージャスでデコラティブな印象のクラシック。
豪華で格式が高く、どっしりとした落ち着いた雰囲気です。装飾的なデザインのインテリアがよく合います。
プライベートゾーンや寝室に。 淡い色を少し入れると落ち着きが出る空間になります。
チェックやストライプを使うかわいいカジュアルイメージ(あざやかな色、明るく派手な色)
子供部屋を中心に人気のカジュアルスタイル。
近年の北欧ブームでLDKにも用いられることが多くなりました。
デザインで言うならチェックやストライプなどかわいらしさを感じるもの。 白+テーマカラーでまとまりやすくおしゃれな印象になります。
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2019年を表す色はアウェイクニングオレンジ
トレンドカラーは1963年に発足した、唯一の国際間で流行色を選定するインターカラー(国際流行色委員会:INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR)という機関が決めています。
16の加盟各国が提案色を持ち寄り、実シーズンに先駆ける約2年前の6月に春夏カラー、12月に秋冬カラーを選定しています。
そしてインターカラーで決定された2019年の色は『アウェイクニングオレンジ AwakeningOrange』
「Awakening」とは、「覚醒、気づき」という意味を持つ言葉。
元号が変わる2019年、「気づき」をもって新しい時代に向かう、快活なオレンジが選定されました。
アウェイクニングオレンジが選定された背景と組み合わせる色
〈覚醒・リスタート〉
2018年は、今まで隠されていた悪しき習慣と思われる事象が次々と明るみに出ました。
私たちは今、本来あるべき姿に気づき、より良い未来に向けて一歩踏み出そうとしているところではないでしょうか。
明瞭な意識で新しい未来に踏み出す、前向きなエネルギーを象徴する色として、アウェイクニングオレンジが選定されました。
〈コミュニケーション、寛容さ〉
性別、文化、価値観などの違いを理解し多様性を認めるという「ダイバーシティ」の考え方がさかんにいわれるようになりました。
互いの違いを理解し認めあうためには、会話をしていくこと、コミュニケーションをとることがとても大切です。
アウェイクニングオレンジが、寛容さや幸福感を思い起こさせるきっかけになればという思いを込められています。
〈スポーツ、健康〉
東京オリンピックが目前に迫り、様々なスポーツ競技が活気を帯び、人々のスポーツへの関心も高くなっています。
一方、高齢化社会においては、体を動かすことは脳の老化を防ぐ効果があることが科学的にも明らかにされています。
躍動感を演出し、生き生きとした生命の力を感じさせるオレンジは、今注目されているスポーツや健康といったイメージに相応しく、男女問わず愛される色です。
アウェイクニングオレンジに組み合わせる色としては、以下の5色が選ばれています。
カームベージュ
パンチパープル
ハーツィーズ(心穏やかな)ピンク
インスパイアブルー
コネクティンググリーン
これらの色を組み合わせてインテリアやファッションに取り入れてみましょう。
2019年秋冬トレンドカラーは身体で感じて心動く色
カラーテーマは『色は匂えど(いろはにほへと)』。 仮想空間の関わりが増える中、身体全体で感じられる、心が動く色を。
今の生活は、電子情報で構成された仮想空間で情報収集したり、仕事をしたりする時間が格段に増えました。
モノに触れずに音声だけで、あるいは、「思う」だけで、モノが動かせるようになっています。
このような時代は、私たちから「身体を使う」時間を奪うともいえます。
今デザインには、色、素材、形、表面仕上げなどの視覚に訴える要素のみならず、手触りや香りといった、触感、嗅覚など「体感」する要素が重要になってきているとも言えます。
テーマ「色は匂えど」(いろはにほへと)には、2019年秋冬に体感したい色彩に寄せて、香るような色、情景(色)が浮かぶ香り、という意味が込められています。
1.誘われて
色のイメージ:「生命」が持つ生きるための欲望
活用のキーワード:甘い、煮詰められた、甘酸っぱい、エネルギーが湧きだす、誘惑、半透明の素材、ベルベット
2.地に立つ
色のイメージ:自然界の一部として、大地に存在する感覚
活用のキーワード:寛容、どっしりとした、懐かしい、知性、確信、土に返る素材、鉄鉱石、紙を思わせる質感
3.森の謎
色のイメージ:懐かしい森の記憶
活用のキーワード:きれいな空気と水の循環、湿度、苔、肥沃な土壌、奥行きを感じさせる表面、触感に訴える凹凸
4.宇宙のため息
色のイメージ:宇宙への憧れ
活用のキーワード:光、結晶、冷たさ、未来、再帰反射、雪、優しさを感じさせる無機質な表現
上記4つの画像出典 JAFCA
インテリアをカラーコーディネートして、理想のお部屋作りを叶えよう
今回参加をしたサンゲツカラーコーディネートセミナーでは、色がもつ本来の意味や、それぞれの色同士が影響しあって及ぼす心理的な効果、インテリアイメージに合ったカラーや配色があることが分かりました。
自分の理想のお部屋作りには、理想のイメージに合ったカラー選びがとても大切です。
2019年のトレンドカラーのアウェイクニングオレンジと組み合わせの色もわかり、インテリアのコーディネートの参考にもなります。 色を身体で感じ、心が喜び動くお部屋にしたいですね。
自分だけの、居心地のいい素敵なお部屋になるように。 上手にインテリアカラーを取り入れてみてくださいね。
\おしゃれなお部屋の床づくり/
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