皆さんは「暖色」「寒色」という言葉を聞いたことがありますか?
私たちは、意識する・しないにかかわらず、自分を取り巻く色から、さまざまな影響を受けています。
それぞれの色や配色によっても、さまざまな心理的効果があります。
そこで今回は、「暖色」と「寒色」に焦点を絞って、色の心理的・生理的効果をご紹介します。
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もくじ
暖色・寒色・中性色って、どんな色?
「暖色」と「寒色」とは、具体的に何色のことを言うのでしょうか?
暖色にも寒色にも属さない色はあるのでしょうか?
また、それぞれの色にはどのような特徴があるのかを紹介します。
暖色とは
暖色は、赤~橙(だいだい)~黄色系統の、視覚的に暖かみのある色のことを言います。
上の画像を例にしてみます。
左側の、彩度の低い暖色は、優しそうで穏やかな印象を感じる色になります。
逆に右側の、より鮮やかな、彩度の高い暖色は、情熱的で興奮、活力を与える色です。
暖色は、食品を美味しそうに見せたり、購買意欲を起こさせる色でもあるので、チラシや食品パッケージに使われることも多いです。
寒色とは
寒色は、青緑~青~青紫など、視覚的に涼しさや冷たさのある色のことを言います。
左側の、より鮮やかな、彩度の高い寒色は、理知的でクールな印象を与える色です。
右側の、より明るい明度の高い寒色は、清潔感に加えて優しい雰囲気になります。
暖色が「興奮させる色」であるのに対して、寒色、特に青色は「鎮静色」です。
薄い青色が病院などで使われたり、誠実な印象を与える濃いネイビーなどの色はビジネスシーンで好まれたりします。
暖色にも寒色にも属さない色 中性色とは
中性色とは、黄緑~緑~紫などの、暖色にも寒色にも属さない色のことを言います。
暖色と寒色では、体感温度が2~3度も違うといわれますが、中性色は体感温度にあまり影響を与えない色です。
より近く見えたり、遠く見えたりする 進出色と後退色
距離が同じであっても、色によって近く見えたり、遠く見えたりします。
赤~橙~黄色などの暖色は、近く大きく見え、『進出色』と言います。
青~青緑などの寒色は、遠く小さく見え、『後退色』と言います。
同じ距離でも近くに見えたり、遠くに見えることには、色の波長の長さが関係しています。
波長の長い赤や橙は近く、波長の短い青や青紫は遠く感じるのです。
近く見える「進出色」の特徴を車の色で活かして事故防止
遠くからも目立つ進出色の暖色。
車の色を赤色にすると、他の車と同じ距離間でも、近くに見える効果があるそうです。 自然と目に入ってくるので、反射的に気を付けようという意識が働く効果があります。
私たちの目の錯覚をうまく利用して、事故を未然に防ぐ効果が期待できます。
遠く離れて見える「後退色」の特徴を住空間で活かして快適に
後ろに下がって、奥行きがあるように感じる後退色の寒色。
後退色の特徴を活かすなら、トイレなどの狭い空間の壁紙などに用いると、圧迫感が和らぎます。
淡い水色の壁紙は、部屋を広く感じるだけでなく、気分も落ち着かせてくれるので、リラックスしたい空間におすすめです。
暖色・寒色・中性色に気を付けると良いシチュエーションと、色の特徴
ウェブやパッケージ、チラシのデザインなどに携わってみえる職業の方でしたら、「暖色」「寒色」をはじめ、さまざまな色特性を、日々意識されてみえるかもしれません。
では、私たちが、普段の日常生活の中で、自分の身の回りで…と考えると、どんなシーンが思い浮かびますか?
ここではラグリエらしく、毎日の暮らしがちょっと楽しくなるような、「暖色」「寒色」の取り入れ方を、ファッションとインテリアの視点から、まとめてみました。
ファッション 色使いで印象アップ
パッと自分や周りの人を見ても、ヘアカラーやカラーコンタクト、メイクやファッション…とさまざまな色が目に入ります。
私たちは、自分の身体自体にも、さまざまな色をまとってファッションを楽しみ、生活していますね。
ファッションで色を使う場合の効果的な使い方と、気をつけることをまとめてみました。
印象がアップする、自分に似合う色を見つけたいときには、肌や目、髪の色を基準として「パーソナルカラー」を調べる方法があります。
自分が「イエローベース」なのか「ブルーベース」なのかを診断できるので、例えばピンク色を選ぶ場合だと「イエローベース」の人はコーラルピンク、「ブルーベース」の人はローズピンクが良い、といった判断ができるようになります。
自分に似合う色が、より詳しく分かるので、自分の印象をアップさせることができますよ。興味のある方は、自分のパーソナルカラーを調べてみてくださいね。
自信をもたらし、パワーを引き出す『赤』
暖色の赤色は、自分を奮い立たせる効果があり、競争心を駆り立て、やる気を高めてくれる色です。
自分の熱意や積極性をアピールしたいときは、ファッションに取り入れると良いでしょう。
赤色のアイテムは、1点取り入れるだけでも、はっと目を奪われる華のあるスタイルになります。
人の目を引き、親しみを感じさせる『オレンジ』
暖色のオレンジは、温かみが出せるので、秋冬にもっとも着たい色です。
ビジネスシーンでも、オレンジを取り入れると、自然と緊張がほぐれて、相手との距離を縮めることができるかも。
目立つ色なので、使う面積には注意が必要ですが、同系色の茶色などと合わせて、アクセントカラーとして取り入れると上手くまとまります。
前向きな気持ちになれる『イエロー』
暖色のイエローは、若々しい印象で元気の出る色。
身に着けていると、自然と前向きな気持ちになれ、周囲にも明るい印象をもたれます。
春夏は淡いフレッシュな黄色、秋冬はイエローベージュなど落ち着いた黄色、など、季節に合わせてトーンを替えて取り入れると一年中楽しめますね。
心理的に「親近感を沸かせる色」のパワーで、コミュニケーションを円滑にしてくれます。
ビジネスシーンでも活躍する誠実カラー『青』
寒色の青色は、男女ともに好感度が高く、相手に誠実さや信頼感を与えられる色です。
知的なイメージがあるので、ビジネスシーンでは多用されます。
青色は、冷静さを保つことができる色ともされており、冷静な判断を下したいときに積極的に身に着けるといいでしょう。
クールな印象の反面、寒色なので寒々しくならないように、使う面積には注意してくださいね。
気になる部分に「寒色」系の色を使う
体形の気になる所に寒色系の引き締めカラーを使うと、コーディネート全体にメリハリがつきます。
下半身に使うときは、ボトムスと靴の色を同じにすると、脚長効果も期待できます。
インテリア 住まいをもっと快適に
ファッションに次いでインテリアも、私たちの生活に身近で毎日を彩るものと言えます。
住まいをより快適な空間にするために、効果的な色の使い方を考えてみましょう。
元気と暖かさをプラスしてくれる 赤のインテリア
インテリアに赤色を取り入れると、毎日の暮らしに元気や活力を与えてくれます。
赤色は、食欲も増して、食材も美味しそうに見えるので、キッチンで使うこともオススメです。
気分もあがって、テキパキと作業できますよ。
体感温度を高く感じさせてくれる暖色の赤は、寒い季節にぴったり。
ただし、鮮やかな赤色は、神経を昂らせてしまう作用もあるので、落ち着いて過ごしたいリビングや寝室などでは、クッションや小物など、ワンポイントで使うのが良いです。
どんな空間にも使いやすく映える オレンジのインテリア
どんなテイストにも合わせやすく、暖色系の中で特に使い勝手の良いオレンジ。
シンプルな空間にも、手軽に、ぬくもりや明るさをプラスできます。
ビタミンカラーでもあるオレンジは、赤色と同様に食欲アップ効果もあるので、キッチンやダイニングにもおすすめの色です。
同系色の茶系と合わせると、落ち着いた印象になるので、リビングに取り入れてもいいですね。
お部屋のアクセントや北欧調に 黄色のインテリア
人気の高い、北欧風インテリア。
北欧系インテリアカラーでもある黄色は、対照的な青系の色と組み合わせると、ぐっと北欧っぽくなります。
暖色の黄色は、おいしい食事を味わいたいダイニングや、頭をスッキリさせたい勉強部屋などに取り入れるのもいいですね。
個性が強い色で、多用すると目が疲れてしまうので、アクセントとして取り入れたり、リビングなどには、淡めの黄色で取り入れるのが、オススメです。
ぱっと目を引く黄色は、日当たりの悪い部屋や、トイレなどを明るく見せるのにも、役立つ色です。
気分をクールダウン&集中力をアップさせる 青色のインテイリア
寒色の代表である青色は、気持ちをクールダウンし、集中力を高めてくれる色です。
集中して作業したい、勉強部屋や書斎などに用いるのがオススメです。
また、寒色は体感温度を下げてくれるので、真夏のリビングなどに取り入れると、より快適に過ごせますよ。
逆に、寒い時期や日当たりの悪い部屋などには不向きな色です。
後退色でもあるので、狭い部屋の壁紙を薄い水色にすると、部屋を広く感じる効果も。
青色はリラックス効果もあるので、寝室で取り入れるのもおすすめです。
色がもつ心理的・生理的効果を使いこなして、快適な毎日を
今回は、色の効果の中でも「暖色」と「寒色」にスポットをあてて、ファッションとインテリアの視点から、色との上手な関わり方を見てきました。
シーンに合わせて、ふさわしい色を意識して服を選んだり、暑い夏は涼しく、寒い冬は暖かく感じるようにインテリアを工夫したり。
色がもつ心理的・生理的効果を上手に利用して、より快適で素敵な毎日を過ごしてくださいね。
\お部屋をもっと素敵にする!/
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hattori
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