
2021年《ラグリエwebサイトオープン1周年》特別企画インタビューで直接お会いすることが叶い、そのご縁からラグリエ読みもので、今井さん書き下ろしコラムを掲載させていただいています。
今回の床旅は、「奈良・京都」へ床探しに出かけられた、今井さんの床旅レポート後編。『床旅:奈良』編です。
今宵も床追い人、今井晶子さんの世界を
どうぞお楽しみください。
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京都・橋本の香から奈良へ。
クラシックホテルパスポートというサービスを利用して、密かにクラシックホテル巡りをしていたこの数年。
コロナの影響で期間が延長されたり宿泊費の割引があったりしたことで奇跡的に条件をクリア。
パスポート特典の宿泊券をゲットできたので、クラシックホテル巡りスタートの地・奈良ホテルへとやってまいりました。
もくじ
床と建築美に浸る奈良ホテル
京都も奈良も歴史ある場所ですが、それぞれの雰囲気があります。奈良の方がのんびりしているというか空気がゆるやかな気が。奈良公園内にあるという立地のせいもあるかもしれません。
だいぶ前ですが『鹿男あをによし』という奈良を舞台にしたファンタジー小説原作のドラマがなぜか心にメガヒットし、そのイメージもあって奈良が好きなのかもしれません。

た灯篭
鹿のシルエット入りの灯篭がお出迎え。ホテルまでの道を照らして導いてくれるかのようです。

照らされた道の先には“日本近代建築の父”辰野金吾設計の建物が待っています。
ホスピタリティも素晴らしく帰って来てよかったと感無量です。1度来ただけやん!と心の中で1億総ツッコミが入ります。
約90年前のグラスとバーの床
まずはさっそくバーへ。

ホテルのバーもいい床があることが多いのです。

ちゃんと撮れていたものがあってよかったです。
しかもこちらのバーでは、満州国皇帝 溥儀がホテルに来館したときに新調した、約90年前のグラスでカクテルを楽しめると知り(+体験料)それは是非体験してみたいと。
入店してすぐさま床捕獲…したのですが、あとから見たら手ブレが。一期一会。しそんじると取り返しのつかないこともあるので気をつけたいものです。

鹿のベストショットを撮ったつもりがブレブレの写真
ラスの数は限りがあるので他の方のオーダーで出払っている場合もあるのですが、タイミングよくオーダーできました。

いざ目の前にすると万が一割ったり欠けたりしてしまったら取り返しがつかない…と緊張が。でも手に取るとなんだかタイムスリップしたような、時間が流れ込んでくるような不思議な心持ちに。

美しいグラスとカクテルを堪能し京都から奈良へのこの日は終了。
朝食会場で床も堪能 奈良ホテルモーニング
ホテルといえばモーニング。

古いものではないと思いますが華やかで心沸き立ちます。

勝負の朝。奈良ホテルは茶がゆの和定食があり、でもホテルの朝食といえばオムレツ…と心は千々に乱れます。ここに奈良漬けタルタルソースがかかったエッグベネディクトも参戦。
苦悶の中、メニューをよく見ると選べるパンの中にフレンチトーストの文字が。
エッグベネディクトをチョイスしてもパンをフレンチトーストに? いやいやエッグベネディクトもパンだよ? そんな暴れん坊なことができるわけが…とスタッフにお聞きしたら、なんとその組み合わせも可能と。

奈良ホテルならではのメニューが決め手となり、エッグベネディクトにパンはフレンチトーストというわんぱくブレックファーストとなりました。
あまりのわんぱくさにお腹がまんぷくの向こう側へ。欲張った自分を後悔することになるのは自明の理でした。
チェックアウトまで床散策 奈良ホテル館内めぐり
朝食の後はチェックアウトまで館内の床散策です。
ロビーや階段も見ごたえがありますが、照明や調度品なども素敵で視野は360度体制です。








今は使用されていないけれど大正3年に設置されたものなのだそう。


商店街で床をたどる 奈良駅までの道
さあ帰りの新幹線まで制限時間いっぱいフルスロットルで床探しです。遠征は詰め込めるだけ詰め込むスタイル。
奈良駅までの商店街は数年前に訪れた時に床チェック済み。
遠征で再訪はなかなかないことなので、こういう場合は床生存チェックをします。床は張り替えられてしまうことも多々あるので残っていると喜びもひとしおです。


どちらかが補修されたタイルだと思うのだけれど繋ぎが綺麗で職人技を感じます。



金魚の街で床探し 大和郡山商店街
さらに奈良駅から大和郡山へ。金魚の名産地として有名です。
商店街もあるらしいいので期待が高まります。とはいえ滞在可能時間は2時間弱といったところ。うっかり帰れなくならないようにしなければ!




時間いっぱい練り歩いたのですが、これは!というものに巡り会えず。縁がないこともよくあります。
いつでもどこでも出会いがあるわけではないからこそ、いつでもアンテナを張ってチャンスを逃さないようにしたいものです。

日本三大稲荷のひとつとのことで、せっかくなのでお参りしました。


短い滞在時間でしたが雰囲気ある商店街を散策でき、やり遂げたことに満足しつつ大和郡山を後にしたのでした。


期間限定で1ヶ月間だけ販売されているのだそう。


数年にわたったクラシックホテルの旅はこうしてこうして奈良に始まり奈良で
終わり、円環となったのでした。
【番外編】最後にもう一度は会いたかった床へ 名古屋純喫茶
2025年11月でお店を閉められると知り、行く機会をずっと探っていた純喫茶が愛知県にありました。
書籍「足の下のステキな床」にも掲載されているのですが、私は未訪問のままだったのでどうしても行かねばならないお店でした。
京都の橋本の香は午後、朝立ち寄ってから京都に移動できるのではと予定を組みチャレンジ。
まだ11月までは期間がありましたが混んでいて入れないことも考えられたので賭けではありましたがダメだったらまたチャレンジしようと。

運良く帰られるお客さんと入れ違いに入店でき、最高なモーニングをいただけました。



ママさんともお話しできて無事床もゲット。
ママさんのお人柄が染み込んだ本当に素晴らしいお店でした。スタッフの皆さんのホスピタリティも素晴らしく、一見さんの私も心地よい時間を過ごせました。長い間お疲れさまでした。さあ京都へ(最初にもどる)

床旅⑧ 奈良編を終えて
奈良ホテルの館内で出会った床、奈良駅まで続く商店街での床の生存確認、そして番外編の名古屋純喫茶まで、今井晶子さんの床旅を通して、さまざまな場所の床の表情をお届けしました。
床は、建物や街の記憶を静かに受け止めながら、長い時間を重ねていく存在です。張り替えられてしまうことも多いからこそ、残っている床と出会えたときの喜びが、より深く感じられるのかもしれません。
これからもラグリエ読みものでは、今井さんの床旅を通して、足元から感じる建物や街の魅力をお届けしていきます。
rugreaさん
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