
名古屋には、長い歴史を感じる建物やレトロ建築が多く残っています。
今回ご紹介するラグリエ部活動では、市政資料館やノリタケの森など、名古屋らしい歴史あるスポットをめぐりました。
床探しが目的ではあるものの、実際には建物そのものの風格や保存状態に圧倒されるシーンが多く、学びと発見が詰まった1日になりました。
別日に訪れた名店もあわせてご紹介しながら、名古屋の魅力と建築の奥深さをレポートします。
\床が変われば心が変わる/
名古屋市市政資料館でレトロ建築を満喫
名古屋市市政資料館は、大正期の建築様式を今に伝える名古屋を代表する歴史建造物です。
春のラグリエ部活動では、休館日に当たってしまい中を見学できなかった建物でしたが、今回はそのリベンジとしてあらためて訪れました。
重厚なレンガ造りの外観は当時の姿をとどめ、館内の廊下や階段、窓枠などにも大正期の意匠が随所に残されています。空間全体の落ち着いた佇まいが印象的で、建物の歴史に触れられる貴重な時間となりました。
赤レンガの外観と中央階段の壮麗さ
名古屋市市政資料館は、旧名古屋控訴院として建てられた赤レンガ建築で、外観から内部空間まで圧倒的な存在感を放っています。
大きく張り出した外壁や整然と並ぶ窓のリズムに当時の建築技術の粋が感じられ、建物のスケールがそのまま歴史の厚みを語っているようでした。

館内に入ると、大階段のある中央ホールが印象的で、ステンドグラスから差し込む光と相まって、上階へと続く動線そのものがドラマチックに演出されていました。
訪れた日は中央階段でウェディングフォトを撮影しているカップルが何組かいて、歴史ある建物が今も「特別な日の舞台」として愛されていることを実感しました。




外観から中央階段まで、赤レンガや大理石、ステンドグラスなどが一体となって空間を構成しており、建物そのものが一つの大きな作品のように感じられました。
大正期の意匠が息づく回廊と素材の美しさ
上階の回廊に出ると、柱や手すり、欄干の装飾が連なり、直線と曲線が織りなす美しいリズムが感じられます。歩くたびに視点が少しずつ変わり、同じ空間でも見る角度によって印象が変わるのが印象的でした。




床材自体は大きく主張するデザインではないものの、壁や柱、手すり、照明などの要素とバランス良く組み合わされており、素材同士の調和によって空間全体の落ち着きが生まれています。
展示室や応接室に残る当時の暮らしと文化
館内には、ドラマ撮影に使われた際の記録パネルや、実際の裁判の歴史を伝える展示が用意されており、建物が果たしてきた役割を具体的に知ることができます。
建築だけでなく、そこで行われていた活動や時代背景に触れられるのも市政資料館ならではの魅力でした。

洋風意匠の応接室では、クラシックな家具や壁紙の柄が当時の雰囲気を今に伝えており、かつてこの部屋で交わされていた会話や人の動きに思いを馳せたくなる空間でした。




法廷が再現されたエリアでは、裁判官や書記を模した人形が配置されており、当時の裁判の様子を具体的にイメージできる展示になっていました。
建物のスケールやデザインだけでなく、そこで行われていた「仕事」や「暮らし」を合わせて体感できる点が、単なる建築見学以上の学びにつながっていますね。

地下空間と旧留置場が伝える歴史の痕跡
館内をさらに進むと、地下の廊下や旧留置場エリアなど、少しひんやりとした空気が漂う空間にたどり着きます。
静かな通路や分厚い木製の扉が並ぶ様子からは、この建物が司法の場として機能していた時代の緊張感が今もわずかに感じられるよう。


廊下から中庭側の外壁を見ると、赤レンガの凹凸や目地の表情が光の当たり方によって変化し、建物の外側からも歴史の積み重ねを感じることができました。

床そのものに派手な装飾が施されているわけではないものの、こうした歴史の痕跡とともに歩くことで、建物全体の佇まいに意識が向き、時間をかけて味わいたくなる空間です。
前回のラグリエ部活動の時に入れず、必死にドアガラスの隙間から覗いたのが懐かしいです。あの時は、正面階段の豪華なイメージから、さぞかしカラフルな床があるのかと思いきや…意外とシンプルな床でしたね!
重厚感があり、とても落ち着いた雰囲気で、居心地の良い好きな場所です。
何度見てもレトロな外観がとても素敵で、今回、全フロアをゆっくり見られて良かったです。地下の独房が特に印象的でした。
名古屋の歴史とクラフト文化を味わうノリタケの森
市政資料館でレトロ建築を堪能したあと、地下鉄で数駅移動し、次に足を運んだのが名古屋を代表する文化複合施設「ノリタケの森」。
ノリタケの森は、日本の陶磁器産業を牽引してきた「ノリタケ」の創業地に整備された文化施設で、赤レンガ建築と広大なガーデンが印象的なスポットです。
ノリタケの森の魅力と広がるガーデンエリア
ノリタケの森は、入った瞬間に空気が変わるような落ち着いた雰囲気のエリア。入口のサイン周辺には手入れされた植栽が続き、都会の中心とは思えない静けさが広がっています。



噴水のある中庭からさらに進むと、芝生の奥に赤レンガの建物が連なり、工場跡地ならではの重厚な佇まいを感じました。開放感のある広場は視界が抜け、散策だけでも心が整うような心地よさがあります。
レンガ造りの建物と緑が調和していて、とても開放感のある空間でした。外国の方もたくさんいらっしゃいましたね。
敷地全体の雰囲気が心地よく、歩いているだけでとても癒されます。

建物に近づくと、赤レンガの焼き色や質感の違いがよく分かり、デザインよりも素材そのものが景観の魅力をつくっている印象でした。

足元の耐火レンガに刻印が!製陶産業としての歴史を感じますね。
ノリタケの森ショップで出会う美しいテーブルウェアとデザインの魅力
ショップエリアには、ノリタケを代表するシリーズから最新のデザインまで幅広く展示されており、製品のバリエーションと技術力を一度に実感できる空間です。
どの棚も見応えがあり、器が好きな人には特に魅力的だと思います。

ノリタケを代表する花柄のシリーズは絵付けの繊細さが際立ち、近くで見ると筆跡の細かさまで分かるほど。テーブルに置いた時の華やかさを想像しながら眺められる展示でした。

ティーカップを照明として再構成したディスプレイは、ノリタケの遊び心を象徴するようなコーナーで、クラシックな器が新しい使われ方をしている点が印象的です。

フランク・ロイド・ライトのデザインシリーズには見覚えが…。以前ラグリエ部活動で訪れた豊田市美術館のカフェでも実際に使用されていた器です。建築的なパターンが美しく、食器でありながらアートピースのような存在感があります。
ノリタケの森レストランで味わうランチと空間デザイン
ちょうど、早めのお昼ご飯の時間だったので、カフェに移動しました。こちらのカフェでは、提供される料理もノリタケの食器でサーブされると聞き、楽しみです。

お皿も壁に飾るとアートのようです。おしゃれー。

店内は落ち着いたソファ席やアームチェアが中心で、ゆっくり過ごせる雰囲気です。

いただいたランチは盛りつけが美しく、器の色によって料理の印象が変わるのがよく分かりました。同じメニューでも、皿の色や質感によって写真の雰囲気も異なりますね。

レストラン前の床には、見覚えのある床デザインが!
足元の六角タイルと木目フロアの切り替えは、空間全体を引き締めるアクセント。ラグリエでも似たデザインの「ヘキサフルール」があり、実際の施工例としても参考になる組み合わせでした。
ノリタケのオシャレで素敵なお皿でランチをいただけて嬉しかったです。ノリタケの食器がほしくなる空間でした。
ノリタケといえばボーンチャイナや伝統的な絵柄のデザインをイメージしていましたが、こちらでは思いのほかカジュアルな雰囲気の食器が使われていて、ノリタケにはこのような器もあるのだと、新たな発見がありましたね。
ノリタケの森クラフトセンターで学ぶものづくりの技術と歴史
美味しいランチをいただいたあとは、クラフトセンターに移動です。クラフトセンターでは、陶磁器が完成するまでの工程を模型や資料で詳しく知ることができます。
この日は職人の方によるガイドツアーにも参加でき、絵付けや整形などの技術を直接聞きながら学べる、貴重な体験となりました。(ガイドツアーは撮影禁止のため、展示写真のみ掲載しています)

焼成工程の模型展示では温度管理や窯の構造など、普段は見えない部分を知ることができ、器への理解が深まるコーナーでした。
職人さんの手仕事を間近で見られ、ものづくりの奥深さにふれられて、とても有意義な見学になりました。

歴代のカップ&ソーサーが並ぶ棚は圧巻で、時代ごとのデザインの違いが一望できます。技術の進化や美意識の変遷を感じられる展示でした。

壁一面のプレート展示は、柄や色の幅広さが分かり、クラフトセンターで学んだ工程を思い浮かべながら見ると、より味わい深く感じられました。
職人さんが実際に作業している様子を見ることができ、とても興味深かったです。たくさん展示されていた昔のカップ&ソーサーも、とても素敵でした。

見学後、最後にもう1度ショップへ戻り、工程を知ったうえで商品を見ると、陶磁器ベアのような小さなアイテムにも職人の手仕事が確かに息づいていることを再確認。
細部の表情まで丁寧に作られていることに、あらためて惹かれました。
このくまちゃんのオブジェ、ノリタケの森限定商品だそうです。本当にかわいくて…やっぱり買えばよかったかな(後悔)
別日に訪れた名古屋の素敵な建物2選
メインの訪問日とは別日に、名古屋市内で気になっていた建物を2つ巡りました。歴史ある空間や長く地元に愛されてきた喫茶店など、それぞれまったく違う魅力があり、街歩きの楽しさを再確認できるスポットをご紹介します。
レトロ喫茶・パスカル青山で過ごす穏やかな時間
長く地域に愛されてきたレトロ喫茶「パスカル青山」。
2025年11月末で閉店予定と「足の下のステキな床」の今井さんから伺い、訪れてみました。
外観は白い壁にグリーンのオーニングがよく映え、昭和喫茶らしい柔らかな雰囲気が漂っています。丸窓の形状や店名のフォントなど、細かな意匠にも懐かしさが感じられ、つい足を止めたくなる佇まいです。


店内に入るとまず目に入るのが、壁面の色鮮やかな太陽レリーフ。個性的でありながら空間に自然に溶け込み、長く愛されてきた喫茶店ならではの温かい空気をつくっています。

閉店が近いからか、昔馴染みの常連さんが久しぶりに足を運んでいたり、いつものお客さんたちがモーニングを楽しんでいたりと、店内は入れ替わり立ち替わり賑わう穏やかな空気に包まれていました。


深いグリーンの石畳風の床は空間の印象を決める大きな要素で、落ち着きがありながらも優しい存在感があります。どこか異国風にも見える独特のデザインです。
レトロで、緑色に統一された店内がとても素敵でした。閉店前に行くことができて良かったです。

モーニングの小倉あんトーストやゆで卵は昔ながらの喫茶店らしい組み合わせで。星形のカップや淡い色味の器もかわいらしく、メロンソーダの鮮やかなグリーンがレトロ感がいい感じです。

昭和の雰囲気が色濃く残っていて、どこか懐かしい気持ちになりました。床活もできてうれしいです!
パスカル青山さんでいただいた小倉トーストが忘れられず、その後は息子と小倉トーストにハマってます。
レトロ感あるソファも座り心地が良くて、つい長居したくなっちゃう。閉店なんて、残念ですね。
店外・店内のどこを切り取っても懐かしさのある雰囲気で、まさに「今だからこそ訪れたい」と思える喫茶店でした。
登録有形文化財の旧加藤商会ビルで楽しむサイアムガーデンのランチ
サイアムガーデンは、名古屋・納屋橋のたもとに建つ登録有形文化財「旧加藤商会ビル」を活用したタイ料理レストランです。
6月に行ったランチミーティングで訪れましたが、歴史ある建物と本格タイ料理の組み合わせが印象的で、街中とは思えない特別な時間を過ごせました。

外観は重厚な石造建築で、周囲の高層ビルと並ぶとひときわ存在感があります。橋から眺める赤レンガやレリーフの装飾は、建物が歩んできた年月をそのまま残しており、思わず足を止めたくなる雰囲気です。

店内に入ると大きな窓から自然光が差し込み、赤いソファと木目の家具が落ち着いた空間をつくっています。
カーブしたラウンドソファ席は特に印象的で、重厚感のある建物と柔らかな布地の組み合わせが上品な雰囲気でした。

いただいたランチコースは、彩り豊かな前菜から香り高いメインまでバランスが良く、タイ料理のスパイス感と上質な空間が相まって満足度の高い内容でした。
老舗建築の中で味わう本格タイ料理は新鮮で、観光目的でもランチ利用でも楽しめるスポットです。

1階入り口付近の足元の床は、寄木風フロアにも歴史の名残があり、建物全体に流れる独特の空気感が心地よさをつくっているように感じます。
サイアムガーデンは食事だけでなく、空間そのものを味わえる素敵な場所でした。
レトロな建物で、インテリアも素敵でした。その雰囲気の中でランチができて、とても良い時間を過ごすことができましたね。
歴史ある建物と素敵な内装が印象的な高級タイ料理店でした。スパイシーなお料理もとても美味しかったです。
本当に素敵な建物でしたね。
私は辛いものが苦手なので、タイ料理は人生初挑戦!大人の階段をまた一歩登りました~((汗))
名古屋で味わうレトロ建築と床活の楽しみ
今回のラグリエ部活動では、市政資料館やノリタケの森、パスカル青山、サイアムガーデンなど、名古屋らしい歴史ある建物をめぐりました。
重厚なレンガ造りの公共建築から、長く地元に愛されてきた喫茶店やレストランまで、建物の役割はさまざまですが、どの場所にもその場にふさわしい床や素材の組み合わせがありました。
色や質感のバランス、異素材の切り替え方など、今回見つけた「足元の工夫」は、お部屋づくりやラグリエのデザインフロアマット選びのヒントにもなりそうです。
名古屋を訪れる機会があれば、ぜひ建物全体の雰囲気とあわせて、足元の景色にも注目してみてくださいね!
\レトロかわいい床もいっぱい/
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