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今井晶子の床ノススメ【床旅③:熊本県】

床旅

今井晶子の床ノススメ【床旅③:熊本県】

2025.02.17 (最終更新日:2025/02/17)

『足の下のステキな床』著者のお一人でもある、今井晶子さん。

2021年《ラグリエwebサイトオープン1周年》特別企画インタビューで直接お会いすることが叶い、そのご縁からラグリエ読みもので、今井さん書き下ろしコラムを掲載させていただいています。

今回の床旅は、熊本から長崎にかけて床探しに出かけられた、今井さんの床旅レポート。旅の前半『床旅:熊本県』編です。

今宵も床追い人、今井晶子さんの世界を
どうぞお楽しみくださいませ。

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今井晶子の床旅 【熊本県】

交通費をかけていくならば、ここもあそこもと思うのが人情というも
の。

結果、県から県へ横断される方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。おお、われら欲張り同盟。

ようやく営業が再開された長崎のクラシックホテルへ行ってみよう、ならば長年行ってみたかった熊本のあそこへもと広がる構想。

ホテルの営業が再開されたタイミングで行かないとチャンスを逃すかもしれない…!と苦手な夏の移動の決行となりました。

熊本駅周辺の床探し

午前着の飛行機で熊本空港、そして熊本駅へ。まずは熊本駅周辺からスタート。

基本の純喫茶と商店街巡りへ。

こちらの喫茶店ではアイスコーヒーをいただいたと思うのですが、床に夢中で撮り忘れたようです。あるあるです。

熊本 純喫茶の床 花柄タイル
熊本 階段から望む純喫茶の床 

事前に床はあるかグーグルマップでチェックしたり、いただいた情報を参考にしたりするのですが、行ってから発見することは多いです。

花柄のタイルは事前に情報を得ていたのですが、布目のタイル床は現地で発見。棚ボタ床です。

布目のタイル床
カフェ ド ラムの看板

予期せぬ出会いは嬉しいもの。未来はワンダーで溢れている。

熊本 大劇会館外観

床ではないですが、念願の大劇会館へも。建築界の巨匠、アントニン・レーモンドの設計ということでずっと見てみたかったのです。熊本地震で痛んだ箇所は修復され、こうして残っていくのは嬉しいことです。

外壁は有田焼のタイルだそう。圧巻! 床もこれであったなら…とつい叶わぬ願いを。

友人一押しの民藝品のお店へも。

中国や韓国、フランスなど海外の生活道具なども店内にぎっしりと。お店の方の解説に耳をかたむけながら店内をぐるぐると時が経つのも忘れて見てしまいました。

民藝品店で購入したカップ

“ふ”の文字でしょうか。舞う“ふ”がふふふふと微笑んでいるような感じがして見ているだけで嬉しくなってしまい、私はこちらのカップを購入しました。

明治7年創業の長崎次郎書店へ

さらに街を散策しながら、やはり友人おすすめの明治7年創業の長崎次郎書店へ。

長崎次郎書店
長崎次郎書店
長崎次郎書店

スクラッチタイルが素敵な建物は有形文化財でもありました。

前を走る路面電車も映画の一場面を見ているようで風情を感じます。人はなぜ路面電車が好きなのか。

路面電車

本屋も好きなので地方の商店街で本屋を見つけると記念に購入します。こちらでもおすすめコーナーで星新一の「夜のかくれんぼ」を購入。

御書印帳

以前から少し興味のあった「御書印帳」もこちらで購入してみました。ちなみに御書印はこのページからまったく進んでおりません。それもまた人生。

こちらは残念ながら現在休業されていますが喫茶室は継続中だそう。時間がなくて喫茶室には入れなかったのでまたいつか訪れてみたいです。

熊本駅から電車で40分 八代へ

さらに熊本駅から電車で40分ほどの八代へ移動。駅から出ると良い雰囲気の商店街が広がっています。

八代の商店街

高鳴る胸。八代港のそばなので港町の商店街ということになるのでしょうか。

商店街はシャッターが下りていたとしても諦めてはいけません。軒下チャンスがあります。スナイパーとしての腕の見せどころです。

軒下タイル床1
軒下タイル床2
タイル床1
タイル床2
クッションフロアー1

軒下タイル床2、タイル床2、クッションフロアー1と、これはなかなかの釣果。

中にこの床が広がっているのだろうか…と想像が膨らむのも軒下床の楽しみです。

グランドキャバレー「ニュー白馬」

商店街散策もひととおり終えいい頃合いとなり、夜の帷が下りてくる商店街を抜けて八代の本命へ。

日本で現役で営業されている唯一のグランドキャバレー「ニュー白馬」。デビュー前の八代亜紀さんがステージに立たれたことでも有名です。

グランドキャバレー「ニュー白馬」

オリジナルの床マットにご挨拶して入店。地下へ足をすすめた先には夢のようにゴージャスな空間が。

もうこんな建物が作られることはないかもしれません。

やはり遠方から来られるお客様も多いそうです。なんとステージ上で生バンドをバックにカラオケもできます。

グランドキャバレー「ニュー白馬」店内
グランドキャバレー「ニュー白馬」店内

滅多にないことだからと、僭越ながら私も歌ってまいりました。旅の恥はかき捨てです。

キャストさんや社長さんとも色々お話できて楽しい時間を過ごしました。

グランドキャバレー「ニュー白馬」夜の外観

翌日にそなえ2時間ほどで切り上げ白馬を後に。ああ名残惜しい。どこでもドアさえあれば。

でも移動時間も旅の醍醐味なのでドアひとつになればなったで味気ないかもしれません。

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今井晶子

グラフィックデザイナー。愛知県出身。書籍やパンフレットなどエディトリアル・デザインを中心に活動中。
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