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今井晶子の床ノススメ【床旅⑨:灯台下暗し床 豊橋編】

床旅

今井晶子の床ノススメ【床旅⑨:灯台下暗し床 豊橋編】

2026.08.10 (最終更新日:2026/08/10)

豊橋・蒲郡で出会ったレトロな建物や商店街、喫茶店、そして足元に残る印象的な床を巡る床旅コラム。

今回は、愛知県の身近な街に眠る魅力を、今井晶子さんならではの視点で綴ります。

『足の下のステキな床』著者のお一人でもある、今井晶子さん。

2021年《ラグリエwebサイトオープン1周年》特別企画インタビューで直接お会いすることが叶い、そのご縁からラグリエ読みもので、今井さん書き下ろしコラムを掲載させていただいています。

今回の床旅は、愛知県の豊橋・蒲郡で床探しに出かけられた、今井さんの床旅レポート。『床旅:青い鳥床 豊橋・蒲郡編』(前編)です。

今宵も床追い人、今井晶子さんの世界を
どうぞお楽しみくださいませ。

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今井晶子の床旅 青い鳥床 豊橋・蒲郡編

灯台下暗し。
魚の目に水見えず。

あまりにも近すぎてその魅力に気づかなかい。ことわざにもある程なのでよくある事象なのでしょう。

クラシック・ホテルパスポートで巡るクラシック・ホテルの旅、私のゴールは蒲郡クラシックホテルでした。(クラシック・ホテルパスポートは2026年1月9日で終売され、アプリでまた新たなサービスは始まるようです。)

ホテル巡りの順番は自由。

地元が愛知県で蒲郡には何度か訪れたこともあり、地元なのにホテルなんて贅沢にも程があろうが…と先延ばしにした結果最後の砦となってしまいまいました。腰が重く動かないこと山の如しです。

豊橋の水上ビル周辺でレトロな建物と床を探す

蒲郡に宿泊するならば近い豊橋巡りもと、豊橋からスタート。

豊橋は2016年のあいちトリエンナーレで会場になった時に水上ビルの存在を知り、こんな魅力的なビルの存在を長年知らなかったとは…!!と後悔したものです。灯台下暗し人生です。

それ以来、純喫茶なども多くある豊橋はチャンスがあれば寄る地となっていました。

豊橋は渋い良いビルも多く、渋いビルにはタイルや床がある可能性がありますので、チェックしながら水上ビル方面へ。

豊橋の街で見つけた、ロゴが印象的な「上海堂」のレトロな建物外観
壁面のタイルや窓もいい感じのビル。
ロゴのステキな上海堂さんは帽子屋さんのようです。
豊橋の街で見つけた、丸窓とステンドグラスが印象的なレトロ建築の外観
隣のステンドグラスの窓も気になりました。
豊橋の街で見つけた、カネイワのロゴが並ぶレトロな看板建築
看板建築…でしょうか。連なるカネイワのロゴが可愛いです。
豊橋の街に建つ「メガネの原」の外観。大きなメガネのロゴが印象的なレトロビル
ロゴが可愛くて、豊橋を訪れるたびチェックします。

ショートタイムトリップ

メガネの原さんの近くにあった甘党トキワ。

何年か前に閉店されましたが、豊橋を訪れる楽しみのひとつでした。

豊橋の甘党トキワの外観。かき氷やソフトクリームの看板が並ぶレトロな店先
かき氷やソフトクリームの看板が目を引く、豊橋の甘党トキワ外観
豊橋の甘党トキワの店内。赤い丸椅子が並ぶ昔ながらの甘味処
赤い丸椅子が並ぶ、昔ながらの雰囲気が残る甘党トキワの店内
豊橋の甘党トキワでいただいた、抹茶シロップのかき氷
豊橋の甘党トキワでいただいた、抹茶シロップのかき氷

豊橋の水上ビルとアーケードを歩く

豊橋の水上ビル外観。暗渠の上に連なるレトロなビル群と商店街の風景
暗渠の上に約800メートルにわたって連なる、豊橋の水上ビル

暗渠の上に800メートルにわたって連なる水上ビル。

豊橋の水上ビル外観。レトロなビル群と壁面イラストが印象的な街並み
壁面イラストが印象的な、豊橋・水上ビル周辺の風景

ビルの両側には魅力的なアーケードが。
商店街好きの自分にはたまらない場所です。

豊橋・水上ビル周辺で味わった、うな丼と白焼きの食事風景
名店発見名人の友人のおかけで安くて美味しいうなぎを。

お昼はこの一角にあるお店でうなぎをいただくことに。地元が近いながら豊橋でうなぎを食べるのはなにげに初体験。

豊橋・水上ビル周辺で見つけた、喫茶クローバーのレトロな看板
味のある看板チェックも楽しいです。陽気なカップのクローバー。
豊橋・水上ビル周辺で見つけた、純喫茶キャロンの味わいある看板
文字がかわいいキャロン。

水上ビルの商店街は新旧さまざまなお店があり、ここを散策するだけでもあっという間に時間が経ってしまう時間泥棒スポット。時間配分に気をつけつつ散策します。

豊橋・水上ビル周辺で見つけた、イザックメロディーのレトロな外観
ロとデの濁点にこだわりを感じるメロディー。
イザックとは居酒屋とスナックが融合したお店のようです。
豊橋・水上ビル周辺で見つけた、リノベーションされた店舗の外観とグリーンのタイル装飾
リノベして再利用されている新しい感じのお店も多いです。
こちらはタイルが好きで通るたび見てしまいます。

豊橋の遊郭跡で出会った幾何学模様の床

食もビルも満喫したら、いざ豊橋後半戦。
今回はいつかそのうちと思っていた遊郭跡へ。

豊橋にはいくつか歴史的な遊郭跡があると聞いていたのです。

京都でも訪問しましたが、遊郭といえば貴重なタイルを拝見できるのではという期待が。

豊橋の住宅街で見つけた、塔やアーチのあるアンティークな建物外観
道中、住宅街に異色なアンティークな建物が。カフェのようでした。
豊橋の住宅街で見つけた、古い扉と石畳が印象的なアンティークな建物の通路
古い扉と石畳が印象的な通路。
豊橋の住宅街で見つけた、アンティークなピアノと椅子が並ぶ建物内の一角
古いピアノや椅子が並ぶ、雰囲気のある空間。
豊橋の街で見つけた、円柱状の外壁と落書きが残るレトロな建物外観
タイルといいすごく格好いい建物なのですが、落書きのせいでスラム感 が…

想定より歩いた気がしますが、途中で寄り道、寄り建物をしているせいです。

それぞ街ブラ。
ようやく辿り着き、逸る気持ちと無床だった時の落胆とのイメージのせめぎ合いでどきどきします。期待vs恐怖の高揚感。

豊橋で見つけた、立体的な菱形模様が美しいレトロなタイル床
菱形の組み合わせが綺麗な、幾何学パターンの床。

ありました。発見。

菱形の組み合わせの綺麗な幾何学パターンの床です。喜びと安堵に足元から包まれます。1つ採取できたことで心に余裕もできたところで周辺を散策します。

豊橋の街で見つけた、格子窓や木造の意匠が残るレトロな建物外観
豊橋の街で見つけた、趣のある建物。

この付近には廃業した旅館の欄干などを受け継いだ喫茶店もあったのですがこの日は時間が足りなく断念。

豊橋の街で見つけた、木格子や瓦屋根が残る趣のある建物外観
木格子や瓦屋根が残る、趣のある建物。
豊橋の街角に建つ、松の木と瓦屋根が印象的な和風建築の外観
松の木と瓦屋根が印象的な、街角の建物。
豊橋の街で見つけた、赤い壁と瓦屋根が残る古い建物外観
赤い壁はベンガラ塗りでしょうか。
赤い壁の建物に残る、松竹梅のような細工が施された欄干
欄干の細かい細工が素晴らしいです。松竹梅でしょうか。
豊橋の古い建物に残る、丸瓦と装飾格子のある軒下
丸瓦と装飾格子が残る、建物上部の細部。

喫茶フォルムと豊橋の老舗洋菓子店へ

豊橋駅近辺に戻りふたたび散策。喫茶フォルムに向かいます。

豊橋の喫茶フォルム外観。タイル壁と黒い庇が印象的なレトロな喫茶店
タイル壁と黒い庇が印象的な、喫茶フォルムの外観。

1960〜70年代に豊橋を中心に活躍された伝説のデザインユニット「アトリエギルド」が設計されたお店なのだそうです。

豊橋の喫茶フォルム入口。モザイクタイルの壁面装飾が印象的な店先
入口まわりのモザイクタイルも印象的です。
豊橋の喫茶フォルム店内。丸テーブルと椅子が並ぶ落ち着いた空間
丸テーブルと椅子が並ぶ、喫茶フォルムの店内。

タイルとコンクリートがモダンな佇まい。けれど無機質な感じはなく時間の流れがゆったりしているような優美な空間でした。

フォルムの上にあるお店もアトリエギルドが手がけられたそうなのでまた伺いたいです。

喫茶フォルムでいただいたコーヒーと白い丸テーブル
素敵な空間で美味しいコーヒーをいただく幸せ。

喫茶フォルムからさらに進むと老舗洋菓子店「マッターホーン」があります。

曲線的なピンク色の外壁が印象的なマッターホーン豊橋本店の外観
ピンク色のタイル張りが印象的な、マッターホーン豊橋本店の外観。

東京にも同じ名前の洋菓子の名店がありますが、東京のお店で腕を磨いた方が創業されたのだそう。支店や暖簾分けというわけではなく同名で営業されているというのが素敵な関係性を感じます。

マッターホーンのケーキ・ティールームと書かれたピンク色の壁面看板
ロゴも愛らしい。

残念ながら購入したお菓子を撮るのをコロッと忘れて食べてしまったようです。美味しかった記憶だけが切なく残っています。

ショートタイムトリップ

フォルム、マッターホーンから駅へ戻る商店街。

豊橋駅前の商店街に残るドナルドダックのイラスト看板
After 商店街に残るドナルドダックの看板
ドナルドダックのイラストが描かれたスマートボール店の看板
Before
かつて営業していたスマートボール店の看板
スマートボール店の入口とレトロな看板、自動販売機
昭和の雰囲気を感じるスマートボール店の入口

以前は老舗のスマートボールのお店があった場所。看板の一部が残っていました。一度入ってみたいと思いつつ機会を逃してしまいました…

豊橋で採取した床をたどり、蒲郡へ

さあ、いざ本丸蒲郡へ!

が、お気づきでしょうか。実はここまでこの日の床採取はまだ1。どの地も床がある可能性に賭けてうかがいますが、あたるも八卦当たらぬも八卦な床人生です。

床ラヴァーズのために過去に採取した豊橋床もお届けしつつ蒲郡へ!

オレンジとベージュの花柄模様が広がるレトロな床
愛知県民が愛するスパゲッ亭チャオの床や駅周辺の床。
スパゲッ亭チャオのロゴが描かれた入口のマット
愛知県民が愛するスパゲッ亭チャオの入口マット。
豊橋駅前のパチンコ店とスパゲッ亭チャオが入るレトロな商業ビル外観
豊橋駅周辺にある、スパゲッ亭チャオの入る建物。
緑と黄色の花柄模様が並ぶレトロな階段の床
駅周辺で見つけた、緑と黄色の花柄模様の階段。

豊橋で見つけたレトロな床と建物を振り返って

今回は、豊橋の水上ビル周辺や遊郭跡、喫茶店、老舗洋菓子店などを巡りながら、街に残るレトロな建物や印象的な床を紹介していただきました。

普段見慣れた街並みの中にも、少し視点を変えるだけで、タイルや床、看板、建物の細部など、心に残る風景が見つかることがあります。

次回は、今回の旅の目的地でもある蒲郡へ。今井さんの床旅は、まだまだ続きます。

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今井晶子さんの床旅シリーズはこちら

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