
「まだ小さい子どもがいるけれど、保護猫の里親になりたいな」
そんなふうに、保護猫をお迎えしたいと考えていらっしゃるご家庭も、近年増えてきています。
しかし、せっかく猫を飼うならばペットショップよりも保護猫のほうがいいけれど、小さな子どもがいても大丈夫だろうかと心配されている人も多いことでしょう。
保護猫団体によっては、「お子さまがいる家庭には譲渡できません」という方針を持っているところもあるからです。
今回のラグリエ読みものでは、子どもがいると絶対に保護猫を引き取ることはできないのか、少しでも里親になれる可能性を上げるにはどのように行動し、どんな心構えをしておけばベストなのかなど詳しくご説明していきます。
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もくじ
小さな子どもがいても保護猫を引き取ることは可能
結論からいうと、まだ小さな子どもがいる家庭でも、保護猫の里親になることは絶対に不可能というわけではありません。
子どもがいる人でも、保護猫を引き取って動物愛護に貢献することはできるのです。
その保護猫団体ごとの方針にもよる
そうとはいっても、保護猫団体が主催している保護猫の譲渡会に足を運んでも、「お子さまがいらっしゃるなら、ちょっと…」などと、はじめから子どもを理由に里親候補にも入れてもらえないといったケースも見聞きします。
しかし各保護団体によって、子どもに対する考え方はさまざまなのです。
中には「子どもはペットと一緒に育つべき」という、嬉しい方針を持っている保護猫団体もあります!
そういった保護猫団体を見つけるには、SNSやブログに載っている譲渡条件や、団体代表者のポリシーが書かれた文章を読んでみるとわかりやすいです。
ペットショップで猫を買うのではなく、保護猫の里親になるという選択肢を取ることは、子どもの情操教育上とても良いこと。
命を迎えるという重みを、小さなころから理解して、優しい子に育ってくれることでしょう。
子どものアレルギー検査を済ませておくと可能性アップ
さらに里親になれる可能性を上げようと願うならば、保護猫の譲渡会に行く前に、子どもに猫アレルギーがないかどうか検査を受けさせておくとベターです。
その検査結果を持って譲渡会に行き、「子どもに猫アレルギーがないか、検査を済ませてあります」と伝えれば、保護猫団体スタッフさんからの好感度は確実にアップするでしょう。
保護猫団体スタッフさんたちの懸念事項のひとつに、「譲渡してから子どもの猫アレルギーが発覚して猫が返却されたり、邪魔に思われて捨てられたりするのではないか」というものがあるからです。
保護猫団体スタッフさんにとっては、手塩にかけてお世話をした保護猫は自分の子どもも同然。
その保護猫を確実に、終生かわいがってくれる家庭に譲渡したいと考えるのは、ごくごく当たり前のことです。
さらにいうと猫を含む愛護動物の遺棄は犯罪行為ですので、何があろうとも捨てることがないようにしてください!これに違反すると、懲役や罰金に処せられる場合もあります。
保護猫を迎え入れる前に子どもに教えておきたいこと
保護猫を迎えようとする、その考えは素晴らしいです。しかし子どもがいることで猫のストレスになったり、危険にさらしたりするようなことがあってはなりません。
あらかじめ子どもには「猫ちゃんが来てくれたらこうしようね」と、きちんと言い聞かせておきたいものです。
猫のおもちゃになりそうなものや危ないものは片づける
猫は紐やリボンなど、細長いものにじゃれて遊ぶのが大好き。そのため、市販されている猫じゃらしや猫のおもちゃにも、紐やリボンはよく使われています。
しかし、人間の見ていないところで紐などを噛んで遊んでいるうちに、誤飲をしてしまい開腹手術にまで至ってしまった…というケースは、決して少なくありません。
かくいう筆者と暮らしている保護猫も、過去にミシン糸を噛んでいるうちに誤飲してしまい、腸に絡んで大手術となりました。
愛猫の命が助かったのでホッとしましたが、痛くて怖い思いをさせたことを非常に後悔しています。入院手術をしたので、かなりの大金もかかりましたが、命には代えられませんでした。
子どもはおもちゃで遊んだまま、出しっぱなしにしておくこともよくあるでしょう。しかし猫を迎え入れるからには、遊んだあとは片づけをしっかりするように教えてあげておいてください。
猫が怖がるようなことをしないように言い聞かせる
猫は急に甲高い声で騒がれたり、大きな物音を立てられたりすることを嫌います。特に保護猫は、過酷な環境で育ってきている子も多いため、物音にものすごくおびえて隠れてしまうことも。
なので、子どもには「猫をびっくりさせない、大きな声で騒がない、ドアは静かに閉める、ドタバタと走らない」などの注意事項を教えてあげましょう。
また、猫がかわいいからといって追いかけまわしたり、しつこくしすぎたりするのもやめさせてください。反対に、機嫌が悪いときに猫を叩いたり、いじめたりするのはもってのほかです!
これらのことを子どもにきちんと言い聞かせておくことは、猫だけでなくお友達と遊ぶ際にも、きっと役立ちます。
保護猫をしっかりとかわいがれるかの確認をする
無事に保護猫を引き取れたら、それで終わりではありません。猫は命ある生き物、迎え入れてからがスタートです。
特に子猫の里親になった場合、その子が大きくなっても変わらず大切にかわいがれるかどうか、親子でしっかりと話し合っておいてください。
「まだ小さな子どもだから、よくわからないだろう」ではなく、命に対してよく言い聞かせて話し合いの場を何度も設けることは、とても大事なこと。
万が一にも途中でお世話を放棄してしまったり、ほったらかしにして保護猫に寂しい思いをさせたりすることにならないよう子どもに教えるのは当然ですが、親である自分自身の心にも確認をしてみましょう。
譲渡条件が厳しく、何度も里親審査に落ちてしまう場合は?
譲渡会に出向いて、何度も何度も里親に立候補しても、審査に落ち続けてしまうといったことも十分にありえます。中には心が折れてしまい、保護猫をあきらめて、ペットショップで猫を購入してしまったという人も。
ペットショップで犬や猫を買う人が存在する限り、生体販売をするペットショップや悪徳ブリーダーや業者、そして売れ残って殺処分されるペットはいなくなりません。
あきらめずに、保護猫を迎え入れることにチャレンジしていただきたいです。
里親募集サイトなどもチェックしてみよう
ハードルの低い里親募集として、審査が厳しすぎる保護猫団体からではなく、ネットで保護猫を探すという方法もあります。それが、里親募集サイトです。
中でも「いつでも里親募集中」や「ペットのおうち」という里親募集サイトはかなり有名ですし、登録されている保護猫の数もけた違いにたくさんいます。
ペットのおうちには「保健所収容ペット」というカテゴリーがあって、殺処分までの命の期限がつけられている緊急性の高い保護猫がいるので、ぜひとも子どもと一緒に見てあげてください!
また現在は、ペットのおうちで「能登猫救出大作戦」というプロジェクトがされていて、能登半島地震で被災した猫たちが危機的状況になっていることも広く呼びかけられています。
子どもに命の大切さを教えたいと願うならば、どうぞ緊急性が高い保護猫の里親になることを検討していただけないでしょうか?
保護猫と暮らすことは子どもにとっても貴重な体験となるでしょう
子どもがいる家庭でもあきらめず探せば、保護猫を迎え入れることはできます。
審査が厳しいからといって、すぐにあきらめて安易にペットショップで猫を買わず、保護猫の里親になることにチャレンジしてみてください。
「この子の命は自分が助けた」と感じてもらうことができれば、子どもにとってこれ以上ないほど貴重な動物愛護の経験をさせてあげられます。
保護猫とずっと仲良く暮らすことができれば、きっと大きくなっても心優しい人へと育ってくれるでしょう。
\保護猫との生活準備に/
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百花繚乱

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