アジサイは人気があるので、一年中お花屋さんで見かけます。
でも、旬を過ぎたころのアジサイの値段にびっくりしませんか?輸入の花は当然のごとく年々高くなるし、グラデーションがきれいな秋色アジサイは高級品です。
しかし、初夏の時期は手ごろなお値段。店先のアジサイでも安心して手に取ることができます。
普段は生花を買わない人も、おうちに咲いているアジサイを切って飾ることもあるのではないでしょうか。
「大きなアジサイって、どうやって飾ってる?飾り方がわからない。」と、よく聞かれます。
また、「アジサイは切って飾ると、すぐにダメになっちゃっう。」
と嘆かれて、おうちのアジサイを飾る楽しみを逃している方も多いようです。
そこで花仕事の経験から、アジサイの水揚げや飾り方。記念の写真撮影について紹介させていただきます。
\デザインいろいろ!写真背景にもぴったり/
もくじ
アジサイの水揚げ方法
今回は、まずやっていただきたい簡単な手順を紹介します。
STEP.1 葉を取る
2,3枚の葉を残して、下の葉を取り除きます。
葉はきれいですが、葉に水分や栄養を取られ、花が水下がりしやすくなるからです。
STEP.2 水切りと茎の処理
ボウルなどに水を張り、水中で茎を斜めにカットします。
水圧を利用して茎に水を吸い上げさせるので、水の深いところで切ると効果的です。
その後、茎のワタを取り除きます。
アジサイの茎の中には、ワタが詰まっているので、ハサミの先端などを使ってワタを掻き出します。
茎が細く、ワタが取り除けなかった場合は、縦に大きく切り込みを入れてください。
STEP.3 水揚げ
花瓶にたっぷりのお水を入れて、アジサイの花首まで水に浸します。半日ほど(せめて2時間は)したら余分な水は捨てて、飾りましょう。
この方法は「深水」の応用です。ご家庭に深いバケツがない場合、用意や片付けが面倒にならないように飾るために使用する花瓶を利用します。
この方法で注意していただきたい点が1つ。それは、深水のままにしないこと。水や茎が腐りやすくなるので、水揚げが終わったら水は半分ぐらいを残して捨ててください。
焼き揚げや湯揚げの方法もありますが、まずはこの方法から試してくださいね。
飾り方
アジサイだけの場合と、数種類のお花と楽しむ方法と手順を紹介します。
潔く1本から
難しく考えなくても、お気に入りの花瓶に1本だけでも素敵です。
花瓶の形もありますが、花瓶の高さとバランスを取り、潔く1本飾りましょう。
2~3本ある場合は高低差をつけてみましょう。
口が広い場合は、左右どちらでもいいので、傾けたままにしてください。
真っ直ぐにいけると不自然な感じになるので、流れるような感じにすると雰囲気がでます。そこにツタ系の葉物を入れると一段と雰囲気がでますよ。
数種類のお花と
複数のお花があるなら、形も意識してみませんか?
一度ブーケ(花を束ねて)にしてから花瓶に入れるとバランスが取りやすくなります。紐で結ぶ必要はないので、気軽に花を束ねてください。ブーケにする手順を紹介します。
STEP.1 下処理
不要な葉を取り除き、ある程度長さを切りそろえておきます。
葉を取り除く基準は、水に入ってしまう下葉です。水がくさりやすくなるので、しっかりと下葉を取り除きます。
STEP.2 芯になる花を3本決めて持つ
ブーケの中心になるしっかりとした花を3本持ちます。茎が交差しないように持ちます。
STEP.3 あとは1本づつ追加して束ねる
花の色や形を見ながら1本づつ追加して、束ねていきます。この時、茎が交差しないように一定の方向を決めて入れていきます。
STEP.4 茎の長さを調整
最後に茎の長さを決めて、切り揃えます。
STEP.5 花瓶へ
花束をそのまま花瓶に入れます。
毎日のお手入れ
お水は毎日変えてください。できれば何日かに一度は茎を洗ってぬめりを取り、茎を斜めに切って、切り口をきれいにします。
そして、切り花栄養剤(延命剤)があれば、水替えのタイミングで入れてください。毎回でなくていいのですが、栄養をあげることでさらに日持ちがします。
水替えはお水が腐らないためですが、この行為と栄養は違います。栄養があった方がさらに元気が出るのは花も同じです。
よく聞くのですが、「お花が蕾のまま枯れてしまった…」と。それは花を咲かせる力がなかったからです。
人間も水だけではパワーが出ませんよね。“日持ちする”ことと、“元気”でいることは切り分けて考えてください。
私は、水替えできなさそうな日は、前日の水替え時に切り花栄養剤を必ず入れます。栄養剤には防腐効果も配合されているからです。
しかし、ずっと腐らないわけではないので、水替えの頻度を減らせる程度と認識してください。
撮影方法
生花は、いずれ儚く散ってしまいます。せっかくなので撮影して記念に残しておきましょう。お花の撮影ポイントを紹介します。
構図
おうちの壁ぎわでスマホ撮影する例で紹介します。
花は画面の中央ではなく、少しずらした方が雰囲気がでます。
まずは3分の1の位置に花がくるようにします。また、花瓶が真っ直ぐに見えるようにカメラを構えます。
この構図は「三分割構図」とも呼ばれ、縦横3分割した線の交点に、撮りたい被写体を合わせます。そうすることで写真に安定感が生まれ、収まりがよくなります。縦でも横でも同じです。
(因みに一つ前の写真は「日の丸構図」と呼ばれています。)
普段からこの構図を意識するため、スマホのカメラにグリッド(グリッド線)を表示しておくことをおすすめします。
iPhoneの場合は、設定 > カメラ > グリッド [グリッド]の項目をONにします。
他の機種もカメラ設定の中にあります。
写真の構図を考えるとき、水平や垂直がわかりやすいのでガイドラインとしても便利なので是非、活用してください。
露出補正
窓際で撮影しようとすると、どうしても逆光気味になります。あまりにも強い直射日光は撮影しにくくなりますが、少しの逆光なら花びらが透け、花の柔らかい感じが表現されるのでおすすめです。
そこで逆光のときは、明るさを補正(露出補正)しましょう。
カメラは、画面に映る被写体や場所が明るいと暗く、暗い場合は明るく撮影しようとする特性があります。そのため、逆光のような明るい場所を撮影すると、どうしても被写体が暗くなってしまうのです。自動である程度の調整がなされますが、手動で好みの明るさに調整できます。
露出補正は、スマホカメラの画面を指でタップすると、明るさ補正のガイド(太陽マーク)が表示されるので、上下にスライドさせて調整します。
iPhoneとアンドロイドのどちらの機種も同じ操作で明るさの補正ができます。
タップする位置は、被写体でピントを合わせたいところをタップします。
実は、撮影時の画面タップは「ピント合わせ」にもなります。
背景をボカしたい場合、このタップ位置がとても重要になるので、露出補正のついでにピント合わせも行ってしまいましょう。
撮影背景(下地)
被写体を撮影する際に、後ろに映り込む風景が「背景」です。壁面や床、被写体が置かれている台なども背景です。その中でも被写体の“下”にあるものは「下地」とも呼びます。
下地はあくまでも被写体を引き立てる脇役のため、目立つ必要はありませんが、色や質感でずいぶんと印象が変わります。
明るい場所でも、暗い下地で暗く撮影するとコントラストが大きくなり、同じ場所でも雰囲気が変わります。
映り込む小物は被写体を物語る脇役を入れると、より雰囲気がでます。
お花の場合、わざわざ小物を揃えなくても、花びらを散らす”技”がありますよ。
撮影背景(下地)にクッションフロアが大活躍!
いかがでしたか?
今回の撮影背景(下地)には、ラグリエのクッションフロアを使用しました。
クッションフロアはカッターナイフで切れるので、窓際の柱の形に合わせてカットしました。
梅雨空を吹き飛ばすような、爽やかなデザインをチョイス!
印刷がリアルなので本物のタイルや木材に引けを取りません。
撮影したいイメージによって、すぐに取り替えられたのでとても便利でした。
お気に入りのお花を飾ったなら、ぜひ、撮影背景(下地)にもこだわって撮影してみてくださいね。
\写真背景にもぴったり/
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ライター:MIHARU
WEBデザイナー&WEBライター&撮影(Canon EOS R)
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MIHARU
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