「框(かまち)」と「巾木(はばき)」の違いをご存知ですか?
2つともインテリア系のサイトや雑誌などでよく目にする言葉ですが、どんな部材なのか分からない方も多いのではないでしょうか。
インテリアは壁や床、建具や部材、家具やファブリックなど、さまざまな要素で構成されます。
框と巾木について詳しく知っておくと、よりおしゃれなインテリアコーディネートを叶えられますよ!
本記事では框と巾木について解説し、床や壁とのコーディネート方法も詳しくお伝えします。
\あなたのお部屋をもっと素敵に/
もくじ
框とは
「框(かまち)」とは、廊下と土間の境目に取り付ける化粧部材のことです。
日本は靴を脱いで入室する習慣があるため、玄関を出入りするたび家族やゲストが足をかける段差部分に框を設けないとすぐに傷んでしまいます。
したがって多くの場合、框には高い耐久性をもつ素材が用いられます。
また框は玄関からも廊下からも目につきやすい部材のため、素材の美しさやデザイン性も重視されます。
框の役割
一般的に框は15〜18cm程度の高さが設けられ、視覚的にも感覚的にも内と外を分ける境界線となります。
框があることで靴を脱ぐ場所がわかりやすくなるだけでなく、室内に土や埃が侵入するのを防ぐことができます。
また框に腰掛けられる程度の高さがあることで、椅子がなくても靴を脱ぎ履きしやすいというメリットもあります。
バリアフリーの観点においては3〜5cm程度の低い框が支持されますが、ある程度高さがないと使いにくいと感じることも。
とくに子どもや高齢者がいる家庭では、框の高さによって玄関の使い勝手が大きく変わります。
場合によっては椅子を置いて高さを補ったり、こまめに掃除して汚れが室内に入らないよう工夫したりしなければならないため、家族構成やライフスタイルに合った高さの框を設けることが大切です。
框のおしゃれなコーディネート
「玄関は家の顔」といわれるように、玄関が家全体の印象を決めるといっても過言ではありません。
とくに、框は玄関に入ると必ず目に留まる重要な部材です。
框だけで考えるのではなく、廊下や土間、靴箱といった玄関を構成する要素との相性を考慮しながらコーディネートしましょう。
框と廊下を合わせる
框と廊下を揃えると、スッキリとした印象の玄関になります。
框まで色や素材を統一することで、実際よりも廊下を広く・長く見せることができます。
とくにコンパクトな玄関の閉塞感を軽減したい場合や、伸びやかな玄関を演出したい場合におすすめです。
また賃貸住宅などで框と廊下のデザインを簡単に変えられない場合は、クッションフロアを敷くとよいでしょう。
廊下から框まで同じデザインのクッションフロアを敷くだけで、空間に連続性をもたせることができます。
多くの制限がある賃貸住宅でも、手軽に理想の玄関を実現できますよ。
\デザイン豊富!貼り付け簡単/
色も素材も違う框で玄関のアクセントに
廊下と異なる素材で框を作ると、玄関のフォーカルポイントとして存在感を発揮します。
とくに希少価値の高い木材や石材、金属やタイルなどで作られた框は高級感があり、こだわりの玄関を演出できます。
框だけ色を変えたり、床や土間と異なる素材を使ったりするだけでもアクセント効果は大きく、家全体の印象を高められます。
框の幅によって玄関の印象が変わる
框には決められたサイズがないため、玄関の広さやデザインに合わせて自由に幅を決めることができます。
幅狭の框は現代的で、スタイリッシュな玄関を演出できます。
框の主張を軽減できるため、色合いや素材で玄関に遊び心を加えても悪目立ちしにくいでしょう。
幅広の框は重厚感があり、玄関に落ち着きをもたらします。
玄関に入るとすぐに目に留まる存在感があるため、天然木材や高級石材といった選りすぐりの素材で框を作る場合におすすめです。
巾木とは
巾木(はばき)とは、床と壁との境目に取り付ける部材のことです。
一般的に、巾木は浴室を除いたすべての部屋に取り付けられます。
しかし例外として和室には畳寄せが設けられるため、あえて巾木は取り付けられません。
巾木には壁材の保護という実用的な要素のほかに、空間を構成するインテリアとしての要素もあります。
そのため巾木だけで色や素材を決めるのではなく、壁や床、建具や家具などとの相性を考えるとより完成度の高いインテリアを実現できます。
巾木の役割
壁の最下部はゴミやホコリによって汚れやすかったり、掃除機などがぶつかって傷つきやすかったりするため、カバー材として巾木が設置されます。
巾木があれば壁に傷や汚れがつきにくく、傷んでも部分的に取り換えられるため費用も手間も大幅に削減できます。
また床と壁の接合部分はそれぞれの素材が乾燥収縮することにより、隙間ができることがあります。
巾木を取り付けておくことで床と壁との間にできた隙間をおしゃれに隠し、お部屋の美観を高めることにも役立ちます。
巾木のおしゃれなコーディネート
小さい部材ながらも存在感のある巾木は、壁と床のどちらに合わせるかによってお部屋の雰囲気が変わります。
目立つ色の巾木をアクセントとして使う方法もあり、インテリアイメージに合わせてコーディネートしましょう。
巾木と床を同色にする
巾木と床の色を揃えると、空間をより広く見せることができます。
巾木まで床が広がっているかのように演出できるため、狭い部屋を広く見せたい場合や床との一体感を重視したい場合におすすめです。
また無垢フローリングの床や、フローリング調のクッションフロアを敷いている場合は、巾木も木目調のものを選択するとより統一感のあるインテリアになります。
巾木と壁を同色にする
巾木と壁の色を揃えると、ミニマルでまとまりのある空間になります。
巾木の存在感を抑えて壁になじませることで、視線を上方向に誘導して天井を高く見せることができます。
天井が低いお部屋や圧迫感を感じる空間に採用すると、開放感をプラスできるでしょう。
賃貸住宅などで巾木を変えられない場合は、マスキングテープなどを貼ってプチDIYするのもおすすめです。
賃貸住宅に多い白い壁紙の場合は、@___an.oさまの投稿のように巾木に白いマスキングテープを貼るだけで印象を変えることができます。
簡単にできるうえ仕上がりも美しいので、「なんだか巾木が悪目立ちしているな」と思ったら試してみてくださいね!
床や壁と違う色の巾木でアクセントに
あえて巾木の色を変えて、アクセントとして使うこともできます。
巾木によって壁と床が区分けされることにより、空間に引き締まった印象をもたらします。
ただし色の組み合わせによってお部屋の雰囲気が大きく変わるため、巾木・壁・床の色選びのバランスが重視されます。
壁と床のつながりを意識した色の巾木を選んだり、家具やファブリックと巾木の色を合わせたりすることで、エッジの効いたおしゃれなインテリアになりますよ。
巾木のサイズによって空間の印象が変わる
巾木の高さは60mmが一般的ですが、低いものから高いものまでさまざまなサイズを選択できます。
低めの巾木は目立ちにくく、スタイリッシュな印象をもたらします。
とくに巾木にコントラストが強い色や異素材を使いたい場合は、ワンポイントとしてステキなアクセントになります。
しかし巾木が低いほど壁のガード面も狭くなるため、壁紙に傷や汚れが及びやすくなるというデメリットがあります。
お部屋の用途に合わせて巾木のサイズを変えたり、傷が目立ちにくい壁紙を選んだりすることで、ストレスを軽減しつつおしゃれに暮らせるでしょう。
高めの巾木はデザイン性が高く、素材や色合い次第でオリジナリティに富んだ空間を作ることができます。
床と壁の境目をしっかりカバーできるため、なるべく壁紙を傷付けたくない場合にもおすすめです。
ただし高くなるほど巾木の主張が強くなるため、圧迫感を感じやすくなります。
高めの巾木を採用する際には、空間の広さや家具とのバランスを意識してコーディネートしましょう。
框と巾木にこだわってワンランク上のインテリアを実現しよう
框と巾木は、玄関やお部屋の印象を左右する重要な部材です。
どちらの部材も色や素材、サイズによって空間の雰囲気が変わるため、インテリアを構成するさまざまな要素とトータルコーディネートすることが大切です。
またクッションフロアを床に敷いたり、マスキングテープを使って巾木の色を変えたりすると、賃貸住宅でも理想のインテリアを叶えられますよ。
DIY初心者さんでも簡単&美しく仕上げられるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
\床が変われば心が変わる/
==================
こちらの記事もおすすめです!
赤田加奈子
最新記事 by 赤田加奈子 (全て見る)
- デザインフロアマットとペットマットの違いを徹底解説!ペットとの暮らしにおすすめの床材は? - 2024年11月11日
- クッションフロアのお掃除方法を徹底解説!エリア別の汚れ対策とは - 2024年10月21日
- クッションフロアの経年劣化とは?張り替え時期の見極め方も - 2024年9月23日