『足の下のステキな床』著者のお一人でもある、今井晶子さん。
2021年《ラグリエwebサイトオープン1周年》特別企画インタビューで直接お会いすることが叶い、そのご縁からこの度、今井さん書き下ろしコラム(全4回)を掲載させていただけることになりました!
第1回目コラムは【水を得た魚 靴を得た床】
第2回目コラムは【無限の床】
今回、第3回目のコラムは『床スナイパーへの道 (前編)』です。
今宵も床追い人、今井晶子さんの世界を
どうぞお楽しみください。
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床スナイパーへの道 (前編)
こんにちは。最近はなぜか西の方の床と縁がある床追い人です。
今でこそ慣れたものですが、探しはじめた頃はどこへ行けばナイス床があるのか暗中模索でした。
街歩きをしていて、見つけたら撮っていた副産物的な床。
意識して床狙い撃ちなんていったいどうやったら…と最初の頃試みたことは、グルメサイトで純喫茶など昭和な飲食店の画像から手がかりを探すこと。
それまで気にしたこともなかったのですが、料理の写真しかないのです。
当たり前です。床を撮っている写真なぞあるわけもなく、なんなら内観どころか外観の写真もない。
料理がのったテーブルの向こうの方にチラッと模様らしきものが写っていれば御の字。それを手がかりに訪ねたものの、模様でもなんでもなくてガッカリすることもしばしばありました。
一方で、ピンポイントに飲食店を狙うのではなく、もう少し広い範囲で狙ったのは「商店街」。
これが意外と“つかむ”までが難しかったのです。
商店街は現役バリバリで繁盛していると改装しているお店も多く、古い床がなくなっていました。
かといって寂れすぎているとシャッター商店街になってしまっていて、床を見たくともお店が閉店してしまっている。
私は商店街が好きなので、できるだけ長く残って欲しいです。そのためには人の流れがあって繁盛していなければなりません。
しかしながら繁盛しているお店はお客さんのためにと綺麗に改装される。大きな矛盾があったのです。
古いながらも現役で良い塩梅の商店街を見つけるのは床探しの大きなポイントになりました。
商店街を検索して、グーグルのストリートビューで様子を確認する。床が写っていれば恩の字。大概写ってはおらず、当たって砕けろ、カンを信じて行くしかありません。フィールドワークみたいなものです。
また、純喫茶を訪れるるうちに、今は周辺にお店がなくなっていても、昔は商店街だったのでは…という通りに建っていたりすることに気づきはじめました。
周辺をまわると昔は商店や美容室だったと思われる建物に軒先床が残っていたりするのです。野良床です。
あちこちまわっているうちに、だんだん気配を感じるといいますか、“匂い”のようなものが掴めてきました。この建物は匂うとかこの通りは匂うとか。匂いが当たった時は思わず心の中で「イエス!」とガッツポーズになるのでした。
※今回は、今井さん所蔵の床写真の中から、初期の足を入れていなかった時代のお写真をご紹介しました。
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今井晶子
グラフィックデザイナー。愛知県出身。書籍やパンフレットなどエディトリアル・デザインを中心に活動中。
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rugreaさん
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